らいわ弥彦

Book Direction|
らいわ弥彦

8000人の村のための新設図書館

新潟県西蒲原郡にある人口約8000人の弥彦村に新設される図書館のためのブックディレクション。

「健康長寿」「世代間交流」「非認知能力向上」をテーマに図書館を含むコミュニティ施設の新設及び改修が企画された。
もともと公民館に付設されていた子供用の絵本や小説等文芸書を中心とした図書室しかなかったところに、図書館として新たな蔵書を加え、独自性のある図書館がつくりたいという依頼であった。

誰もが訪れ、本を手にとりたくなるような場所にすべく、いかに”つい”手にとってしまうかということを考え、日常”つい”言ってしまったり、してしまったりする無意識の欲求や好きなことから困りごと、不満、課題といったことを抽出し、本を並べるセグメントに変換していった。

「腰や肩が痛い」というぼやきには体の仕組みや運動について、「こんな仕事をしてみたい」という夢には働くことや現在の社会課題について、「コミュニケーションが上手にとれない」という悩みには話すだけでなく聞くということについてなど、日常のなかに本へとつながるきっかけがたくさんあることを共有していけたらと考えた。

文芸や全集などを中心とした旧蔵書に新規で選書した約4000冊を合わせた1万8000冊を蔵書とする図書館ができあがった。

新蔵書はセグメントごとの編集棚とし、旧蔵書はNDC分類を基本とする配架を行っている。

Information

Year

2023.6(OPEN)

Client

弥彦村役場