TOEI ANIMATION Oizumi-Gakuen Archive Book

Editing|
TOEI ANIMATION Oizumi-Gakuen Archive Book

数々の名作を生み出した東映アニメーション大泉学園の最後を記録する

新社屋建て替えのため2015年に取り壊された、東映アニメーション大泉学園。戦後いくたの名作アニメーションを生み出してきた現場を、取り壊し前に記録して写真集としてまとめた。

1巻では、建物や空間を記録。引っ越しを済ませ、テーブルや椅子もある程度片付けられた中、外観をはじめ室内の床や壁、扉やロッカー、庭など様々な場所に人と過ごした時間の痕跡が残されていた。象徴的に生えていた桜の木が満開のとき、窓越しに見ていたであろう景色を開花を待って撮影している。

2巻は、使われていた机や椅子、冷蔵後やゴミ箱、描く道具や紙など、アニメーション制作の様々なものを丁寧に記録していった。極端に短くなった鉛筆や消しゴムの削りカス、ライティングデスクに編集用機材などアナログ時代の機材も多く現場にはあった。

3巻は、社内に残されていたアーカイブの写真から社屋が増築されていく時間的推移や実際に使われていく風景など、社屋の記憶と歴史に光を当ててアーカイブをまとめた。最後には、伐採が決まっていた玄関口の桜を、開花まで待って記録した。たくさんの人がそれぞれの場所から見たであろうことを想像しながら、記録している。

1:Architecture/Landscape(建物/風景)
撮影:濱田祐史
2:Tools/Objects(道具/オブジェ)
撮影:鈴木陽介
3:Memories(歴史と記憶)

一般販売は行われず、アニメーターを始めかつてここで働いてきた人々に配られた。

Information

Year

2015

Art Direction

ALL RITGHT GRAPHICS

PHOTOGRAPH

濱田祐史

PHOTOGRAPH

鈴木陽介